三島神社御鎮座の起源


弘安4年(1281年)、元寇の役の際、河野通有(こうのみちあり)は氏神である大山祇神社(三島大明神)に戦勝祈願して出陣、大山祇神社の神使(しんし)、白鷺(しらさぎ)の導きによって勝利を得た。その帰陣にあたり、夢の中で受けたという神のお告げにより、武蔵国豊島郡に三島大明神の分霊をお迎えし、上野山内の河野氏の館に遷座鎮祭したことが始まりという。

慶安3年(1650年)、徳川三代将軍家光公より社地移転を命ぜられ、金杉村(現在の台東区根岸)に遷座。さらに宝永7年(1710年)、社地が幕府の御用地に指定されたため、浅草小揚町(現在の台東区寿)に遷座した。

しかし、氏神様が遠くて困るという氏子一同の念願から、分霊を金杉村字金杉町(現在の台東区下谷)に勧請。これが現在の三島神社である。三島神社の宮司は代々河野通有の子孫が奉仕している。